100%安全な場所はない?病院の感染予防対策は?

「病院=安全」ではない

「病院=安全」ではない

拡大する院内感染

新型コロナウィルスで大きな問題となっていたのが院内感染です。各地で院内感染が起こっていましたが、看護師をはじめ医療従事者は感染予防を徹底していたはずです。それなのに、なぜ大きな問題となってしまったのでしょうか。
院内感染とは、患者さんやそこで働いている職員が「病院内で新たな病に感染すること」です。患者さんは様々な病を抱えて入院しています。健康な人よりも免疫力や抵抗力が落ちているため、通常であれば影響がないウィルスや細菌も防ぐことができず、感染してしまうのです。
総合病院などのように様々な診療科のある病院では多種多様な病気が多く存在しているので、ウィルスや細菌の量も必然的に多くなります。また、お見舞いに来た人の衣服や持ち物、お見舞いの花などに付着しているため、病院の至るところにウィルスや細菌があると考えていいでしょう。院内感染を防ぐには、患者さんだけではなくお見舞いに来た人や病院内で働いている職員が院内感染について正しい知識を持ち、しっかりと対策することが大切です。

新型コロナウィルスの院内感染状況

院内感染が原因で新型コロナウィルスに感染した人も少なくありません。緊急事態宣言が出されていた4月下旬では、北海道や東京、大阪をはじめとした全国19都道府県で院内感染が疑われる事例が発生しました。院内感染を起こすウィルスは新型コロナウィルスだけではありません。インフルエンザやノロウィルスなどよく耳にする病気もありますが、毎年特定の時期に感染するこれらの病気については対策ノウハウが長年蓄積されているため、爆発的に広がる前にある程度抑え込むことができます。しかし、世界中で猛威を振るっている新型コロナウィルスはノウハウもなく予想が立たないため有効な対策を講じることができず拡大してしまいました。
院内感染を防ぐには感染者を早く見つけることが大切です。ですが、新型コロナウィルスは感染しても無症状のことが多いため、感染しているとは知らずに病院に出入りすることによって院内にウィルスがまき散らされてしまったのです。

患者さんと一緒に

院内感染の対策を講じるのは病院側の責任です。ですが、知らないうちに院内に入り込む新型コロナウィルスを病院だけで防ぐことはできません。患者さんと一緒に、二人三脚で取り組むことが必要です。そのためには、お互いに遠慮してはいけません。「きちんと手洗いを15秒以上行ったか」「忘れずにマスクをつけているか」を確認しましょう。また、落ち着いてきたとはいえ、新型コロナウィルスが消滅したわけではありません。病院は他の場所よりも感染者が集まりやすい場所です。体調が悪いからとすぐに病院に行くのではなく、緊急性が低いと判断できる時は自宅で様子を見ることを促しましょう。

感染予防について詳しく知りたいなら

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  • 注意すべきは院内感染

    「病院=安全」ではない

    院内感染を防ぐには病院側だけではなく、働いている職員や入院している患者さん、お見舞いに来た人など、病院に関係しているすべての人が正しい知識を持ち、一緒に取り組むことが大切です。遠慮せず、感染予防対策が実践できているかどうかを確認し合いましょう。

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    感染経路について知っておくことも大切です。感染経路は「飛沫感染」と「空気感染」の2つに分けられます。飛沫感染は感染者の咳やくしゃみをした時の飛沫を介して感染するのに対し、空気感染は空気中に浮遊している病原体を吸い込むことによって感染します。

感染予防に注目

新型コロナウィルスが世界的に拡大している影響もあり、国民全体で感染予防の意識が高まっています。医療の最前線で働く看護師は特に感染リスクが高いため、感染予防を徹底することが大切です。看護師の感染予防についてまとめている当サイトへのお問い合わせは【こちら】から。